「基準を元に情報共有を」 天栄村農政講演会 土づくりの重要性など解説


  • 画像
    土作りの重要性を学ぶ受講者たち

 天栄村の農政講演会は23日、文化の森てんえいで開かれ、山形県酒田市で農業コンサルタントなど展開するファーム・フロンティアの藤井弘志取締役会長が「『土づくり』は水田を守る切り札~情報を利用したこれからの堆肥利用戦略」をテーマに講話した。
 村、村認定農業者会の主催。約50人が受講、藤井会長は、新潟などのコシヒカリが夏の高温や乾燥、特に夜間の温度が高いことで落ち目にある一方、天栄では一等米比率も高く、今後ナンバーワンの産地になる可能性もあると説明した。
 そのためにも圃場に合わせた栽培を行うメリハリをつけた規模拡大や堆肥を有効に活用する土作りが重要であると訴えた。
 土作りのポイントとして、医療におけるカルテ方式の診療を例に上げ、農業においても圃場ごとに品種、土壌、生育、収量などを記録する「問診票」のようなものを作り、問題に応じた対応をすべきとした。また仲間同士で議論をする際に、それぞれの感覚に頼った話にせず、出穂から何日目の、どの位置にある葉を見る、など一定の基準を設けて意見を交わすことで、より知見が深まるとアドバイスした。