天栄村新年度当初予算は48億1000万円 保育所移転へ造成など進める


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    説明する添田村長

 天栄村の添田勝幸村長は29日、村役場で新年度当初予算を記者発表し、一般会計は48億1000万円(前年度比7億2400万円、17・7%増)と説明した。
 添田村長は「新年度は少子高齢化・人口減少、物価高騰、防災対応機能の充実など村が直面する諸課題への対応と、第5次総合計画の基本目標の実現に向けた諸施策を中心に編成した。地方創生・地域振興対策やDX推進などで持続可能な村づくりにも取り組む」と述べた。
 重点事業のうち保育所移転整備事業は2億4750万3000円計上し、役場西側(現在はほ場)に整備するための土地購入、地質調査、水道本管布設工事、敷地造成工事を進める。並行して移設整備検討委員会で意見を出し合い、利用者のニーズに配慮した基本設計を進める。7年度に建物建築に入るスケジュールを目指す。
 給付型奨学金給付事業は180万円で、経済的な理由で大学進学をあきらめず就学できるよう、1人1カ月5万円の奨学金制度を設ける。
 学校給食無償化事業は2949万2000円で、これまで3分の1としていた小中学校の給食費を無償にする。
 児童・生徒通学支援事業は1419万3000円で、小中学生の通学バスをこれまでの半額から全額補助にするほか、湯本地区から天栄中に通学する生徒のタクシー運行措置を図る。
 てんえいふるさと公園広場施設等整備事業は7000万円で、遊具、水飲み場、東屋など整備する。次年度以降に芝刈りなど進め、完成を迎える。
 県地域創生総合支援事業に採択されたインバウンド拡大情報発信事業は1049万2000円で、福島―台湾間の定期チャーター便を踏まえ、台湾などのインフルエンサーを起用したSNS等による国内外への情報発信や、海外トップセールスによりインバウンド推進を図る。
 地域づくり総合アドバイザー設置は、村・行政区等の地域づくりに助言するアドバイザー1人を委嘱する。
 防災減災については行政区ごとの実情に即した避難行動等の指標となる地区防災計画作成の支援事業と、防災士の資格取得、防災訓練を支援する自主防災組織活動支援事業を展開する。予算は100万円。
 「書かない窓口」設置事業は330万円で、住民の負担軽減や業務適正化・効率化のため、住民票等申請の際に住民はマイナカードや免許証を提示するのみで、後の事務処理を職員が行う窓口を導入する。
 健康づくり事業は623万3000円で、若者を含め幅広い世代が健康に意識を向けるよう、既存の健康チャレンジポイント事業に民間企業のノウハウを生かしたデジタル健康プログラムサービスを拡充し、ウオーキングなどで電子ポイントを加算し、電子マネーを付与する等の仕組みを導入する予定。
 新年度予算は5日から開かれる村議会で議論する。