東日本大震災と決壊を忘れない 藤沼湖 記録をつなぐつどい


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    犠牲者に黙とうを捧げる参加者たち

 15年前の東日本大震災に伴う藤沼湖事故犠牲者を偲ぶ「大震災と藤沼湖の記憶をつなぐつどい」は8日、滝防災公園内慰霊碑前で行われ、遺族や地域住民ら約50人が参列した。
 平成23年3月11日に発生した大震災は市内でも最大震度6強の揺れが襲った。長時間の強烈な振動で藤沼湖の本堤が決壊し、約150万㌧の貯水が濁流となって下流の集落をのみ込み、7人が死亡、今も1人が行方不明のままである。全壊家屋は22戸、床上・床下浸水した家屋は63戸と甚大な被害をもたらした。
 被災住民らが中心となって発足した藤沼湖決壊による慰霊碑建立実行委員会は、全国からの支援を受けて慰霊碑建立と記録誌「あの日を忘れない」を実現し、毎年3月に慰霊祭「つどい」を開いている。
 出席者一同で震災と犠牲者に黙とうをささげ、柏村國博実行委員長は「毎年のように全国各地で大きな災害が発生し、改めて人間の力では防ぎようのない自然の力を思い知らされている。3日後には震災から15年目を迎える。だんだんと記憶が薄れていく中で、記録誌と慰霊碑により地域以外の方に事実の詳細を伝えることができる。改めて多くの方々に協力いただき感謝する。これからも自然災害から自らの命を守る意識づくりために、決壊からの教訓を伝えていきたい」とあいさつした。
 来賓の大寺正晃市長、佐藤暸二市議会議長、玄葉光一郎前衆議院副議長があいさつし、それぞれの立場での記憶継承と事故の再発防止を誓った。
 自宅とともに流され犠牲となった和智さつきさん(当時86)の孫裕子さん(42)親子をはじめ住民らが献花し犠牲者の冥福を願った。
 和智さんは震災後に3人の子を授かったこともあり「あっという間の15年だった」と振り返りながら、「子どもたちには何があったか伝え、防災意識を学ぶために、毎年記憶をつなぐ集いに参加しています。(祖母が)流された直後に助けに行くことができず、すぐに見つけられなかったことが今でも悔しい」と語った。

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