火曜コラム(紙面掲載 2024年6月4日)

西間木 恵理


「イーシュワラ・プラニダーナ」(祈念)
 ~YOGAの教えを日々の暮らしに~

 YOGAというと、まだまだ体を動かすエクササイズのイメージが強いと思いますが、古来より伝承されてきたYOGAの経典には、8つの方法からなる八支則を実践することで、「思考の波」を制御し、マインドを正し、人が生きるという実践で大切な身体と、倫理的な思考の基礎を習得することができると書かれています。
 八支則とは1・ヤマ:気をつけるべき5つのこと、2・ニヤマ:すべき5つのこと、3・アーサナ:安定したポーズの練習、4・プラナヤーマ:呼吸のコントロール、5・プラティヤハーラ:感覚のコントロール、6・ダーラナ:意識の集中、7・ディヤーナ:神に向かって流れ続ける瞑想、8・サマディ:神と一体・超意識の状態
 最終的なゴールは、自分自身に至ること。興味がある方も、ない方も、普段の生活に役立つヒントがあるかも知れませんので、ぜひご一読いただけたら嬉しいです!
 では、2・ニヤマ(進んでやるべき5つのこと)の⑤、イーシュワラ・プラニダーナについて書いていきます。
 イーシュワラ・プラニダーナとは「祈念」と訳され、「流れに身を任せ、すべての行為を神に捧げるように行うこと」という意味になります。
 私たちは様々な環境・人間関係の中で生きています。上手くいくこともあれば、自分の意思(行為)に関係なく、上手くいかない事もあります。
 その起きてしまった出来事に対して、いつまでも悩んだり、悔んだりしても、結果は大して変わりません。
 ほとんどの場合、他人の評価は自分の期待を越えません。だとしたら、やるべきことを、自分が納得できるように全うし、その結果はどうであれ淡々と受け入れる(天に任せる)。それが「今」を無駄にせず、自己を前進させる(成長させる)生き方に繋がります。
 「人生とは命の時間」です。今ココにある心と体を使って、限りある時間をどう生きたいのか? 本当に大切にしたいものは何か?を問いかけてみて下さい。
 自分の人生を健やかに、清々しく生きるためにも、結果に一喜一憂せずに、心を込めて精一杯おこなうことです。そして、どんなことに対しても「感謝の心」を忘れなければ、全ては自然と上手くいくものです。
 YOGAとは人生の修行・生き方の教えです。自分自身とより良い関係を構築するためにも、自分が自分らしく生きるためにも、体だけではないYOGAを実践し、「思考の波」に飲み込まれない人生を歩んでいきましょう♪ Enjoy your happy life with YOGA!

ヨガ+ライフアッププロデュース

西間木 恵理

Piaereヨガ+ライフアッププロデュース 須賀川市内体育施設などでヨガ講師を務める