秋の夜長にワインカクテル
「こんばんは。マスター、ワイン景品で貰ったんだけどコレ皆で飲んでくれる?」
「いらっしゃいませ、こちらへどうぞ。有難うございます。赤ワインですか?」
「そうそう、うちでは飲まないから。ワインっていえば今月はボジョレーだよね?」
「ええ、そうですね。我々の世代からすればバブル時代の象徴の一つですかね。」
「毎年大々的なキャッチコピーだったよね。10年に1度の出来!とかさ。」
「時代を感じますね。」
「貰ってきたコレはどんなワイン?」
「ボジョレーのガメイという品種ではありませんし国も違いますね。もう少し重めのワインです。せっかくですから味見されますか?」
「ワイン普段飲まないからなぁ…。」
「では、飲みやすくカクテルにしましょうか。まずカシスリキュールと赤ワインを同量注ぎ、オレンジジュースと炭酸水を加えてステアします。最後に生ミントを差し込み完成です。どうぞ、味見してみて下さい。」
「へぇ、意外とワインの味も残ってるけど嫌な渋みとか感じないね。」
「勿論そのまま飲んでもいいんですけど、ワインは幅広く楽しめるんですよ。」
「イメージ変わったよ。もう一つ何かお任せでもらえるかな?」
「ではコーラを使ったものは?」
「コーラ好きだからそれがいいな。マスターも飲んでよこのワイン。っていうか2人で結構飲んじゃいそうだね。」
「それもいいですね。今日はお付き合いしますからしっかり飲みましょうか。お互い奥様に怒られる前には帰りましょうね。」
味覚を開拓していくのもバーの楽しみ方の一つです。月の綺麗な秋の夜長、街に繰り出してみてはいかがでしょうか。