火曜コラム(紙面掲載 2026年1月6日)

野木 卓


ホワイトホース物語

「こんばんはマスター。明けましておめでとう。」
 「ご丁寧に有り難うございます、本年もよろしくお願いします。本日は何をお出ししましょうか?」
 「今年は午年だから、馬にちなんだウイスキーを水割りで貰おうかな。」
 「それではホワイトホースをお出ししましょう。どうぞ、水割りです。」
 「ありがとう。そういえばホワイトホースって昔と味違うって本当?」
 「ええ、結構変わったそうです。少し銘柄の歴史についてお話ししましょうか。」
 「うん、お願い出来るかな。」
 「日本で一番売れているブレンデッドのスコッチウイスキーであるホワイトホースは、1890年の発売当初ラガヴーリンというウイスキーを多く使用したスモーキーな香りが特徴でした。しかし嗜好品として多くの人達に好まれる味わいを追求していった結果、現在の配合に落ち着いたんです。名前の由来としては、イングランドからの独立を願うスコットランド人の拠点として利用されていた定宿の名前(ホワイトホースセラー)が元になっています。創業者は自由を願うスコットランド人の情熱に感銘を受け、自社のウイスキーに『自由と独立』の精神を託しホワイトホースセラーという名前で販売し始め、後に『ホワイトホース』という名前に変わったんです。」
 「ウイスキーにはそれぞれの歴史があるから感慨深いよね。今こうして別の国で味わえている事が本当に贅沢だと思えるよ。マスター、この後にお勧めの一杯ある?」
 「次はボトルキャップが騎手と馬のデザインのブラントンをお出ししましょう。」
 馬にちなんだボトルやカクテルがバーには沢山あります。チャンスがありましたら是非お試し頂ければと思います。

バーテンダー

野木 卓

バーテンダー Barアンリマスター