100年前のニューヨーク
「こんばんはマスター、だいぶ涼しくなって来たね。」
「いらっしゃいませ、秋深く気持ちの良い時期ですね。」
「今週は飲み会がなくてね。飲みたくなったから町中で一人飲みしてたんだよ。カクテル何か一杯いただけるかな?」
「では、いつも飲まれるウイスキーをベースに100年前のレシピのニューヨークというカクテルはいかがでしょう。」
「何それ気になるね、お願いします。」
「作り方はバーボンウイスキーにライムジュース、グレナデンシロップ、砂糖を入れて甘さと酸味を加えます。シェイクしてグラスに注ぎ、仕上げにオレンジピールを一振りして完成です。どうぞ、ニューヨークです。」
「綺麗な赤色だね、いただきます…。おっ、これはしっかりウイスキーだね。スッキリとしていて美味しいよ。」
「ニューヨークは禁酒法の時代に密造酒の強いアルコール度数を緩和する飲み方として生まれたと言われています。加える材料も最低限で、ウイスキーの味が崩れないように仕上がっているのも時代を感じさせてくれます。これに合わせてのおとおしは、クッキーの上にクリームチーズとアーモンドを乗せました。合わせて味わってみて下さい。」
「うん、クリームチーズのおかげか甘過ぎなくていいね。相性良くて美味しいよ。マスター、コレ飲み終わったら何か重めで甘いの貰えるかな。」
「ではリキュールのボンボンがありますので、それと合わせて何かお作りしましょう。」
金木犀を感じる心地よい風と色づき始めた街並み、カクテルを飲んでゆっくり歩いて帰るには最高の季節だと思います。美しい秋の夜長に最高の一杯を。





